I 邸
「古民家再生による街作り」プロジェクト
I邸は、長野県青木村から解体移築再生したものである。移築のための古民家としては、2つの大きなメリットが残されていた。養蚕農家であった建物には2階があり、優良な床材が多く、また建具はその多くが、創建当初のまま残されていたことである。柱や梁の寸法や材は、当時の平均的なものであるが、規模が大きかったことにより、残された良いところを選択的に活かすことができた。
敷地は、南北に長いが、平均的な田の字プランの主屋部分は、敷地の「幅」の範囲に 東西方向、つまり主立った部屋を南向きで、 納めることが出来たため、北側の接道部分に、玄関棟と車庫を兼ねた別棟を配することが可能となった。そして主屋との間を渡り廊下で繋いだ。これにより、現代の住宅では、かねて見られなくなった、軒先の広い空間、用途を限定しない屋根下の外部空間を実現することができた。クライアントの趣味であるバイクの整備などもこの空間で楽しまれている。外部空間としては、「中庭」と「南庭」がある、プライバシーの守られた、この二つの庭を南北にもつ主屋は、いつも縁側をもつ大きな開口部を開放したままで生活することができる。
2007年5月4日にはTBSの「はなまるマーケット」の「藤吉ホームズ」という新しいタイプの住宅を訪問、探検し紹介するコーナーでも取り上げられた。
所在地
建築設計
構造設計
設備設計
建築施工
工事種別
構造規模
敷地面積
延床面積
群馬県安中市
株式会社アカデメイア
株式会社アカデメイア
有限会社 館設備設計事務所
安藤建設株式会社
新築(古民家の移築再生)
木造 地上1階
530㎡
150㎡
写真撮影 齋部 功
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