Hビル

店舗と住居の融合のために

効率的な空間利用にこだわった

相続を受けた、三角形の敷地に建つ。2階にオーナーのブティック、2、3階にオーナー住居がある。1階と地下はテナントである。現在は、飲食店が入っている。

相続の段階から、相談を受け、店舗を前提とするならば、面積よりも間口を優先するようアドバイスした。鉄筋コンクリート打ち放しと塗り壁、古材の板を仕上げ材の主たるものとした、和の建物である。広くはないフロアを、狭さを感じさせないようにするには、空間を相互に共有させるとよい。キッチンから食堂、和室、さらには外部の空間まで、常に視線の先に奥行きの深い空間を配置することによって、豊かな生活空間を創出することができた。収納は、適切な所に適切なボリュームを設けると、生活上の小物で、空間が溢れる事は少なくなる。三角形という敷地形状は、そのままビル全体の平面形となるが、そこに多くの収納空間を確保できる必然性が生じる。

Hビルでは、コストダウンのアイデアを多くのところで実践している。新作の塗り壁、作り付け家具の大工工事化、工程の減少を前提とした仕上げ方法の選択など・・。地下(テナントスペース)も、外防水の工法により、室内側の仕上げは、場合によっては不要となるようにした。

所在地

建築設計

構造設計

設備設計

建築施工

工事種別

構造規模

 

敷地面積

延床面積

竣工

東京都渋谷区千駄ヶ谷

株式会社アカデメイア

㈲CRS構造設計研究所

有限会社館設備設計事務所

㈱増田コーポレーション

新築

RC造 地上3階

地下1階

90㎡

230㎡

2005年9月

写真撮影 齋部 功

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