T 邸
明治初期以前の古民家の良いとこを残し、
大幅にリサイズ・リノベーションを行った
移築元の古民家は、長野県中条村(松本市近郊)にあった、80坪ほどもある大型の古民家である。海抜800mの高地にあったこの民家は、養蚕農家である。基礎は玉石基礎、床梁や大引は栗の丸太材、という、明治初期以前の工法を多く残した建物である。80坪のものを40坪程度に縮小する過程では、構造材は、いいとこ取りができるが、この古民家は、それほど太く立派な構造材は使われていない。それが返って、小振りになったこの建物にはいいバランスの空間をもたらすこととなった。
施主の要望は、「遠く見渡せる眺望を大切にした囲炉裏で、うまい酒が飲める事」であった。こういう要望の出され方は、住宅に必要な多くの要素を含んでいて、設計者にはありがたい表現だ。自在鈎などの小物の調達にも恵まれ、気持ちの良い住空間が実現できた。
現地は、住都公団(現 都市再生機構)の企画した「古民家再生による街作り」の街区の一角の5軒目の古民家再生住宅である。
この建物は、2007年9月16日放映の「渡辺篤史の建もの探訪」という番組でも取り上げられている。
ワールドフォトプレス社刊「古民家スタイル7」所収。
所在地
建築設計
構造設計
設備設計
建築施工
工事種別
構造規模
敷地面積
延床面積
竣工
茨城県龍ヶ崎市
株式会社アカデメイア
有限会社CRS構造設計研究所
有限会社館設備設計事務所
安藤建設株式会社
新築(古民家の移築再生)
木造 地上2階
1,100㎡
120㎡
2006年7月
写真撮影 齋部 功
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